【テンプレート配布】若手教員必見!1年目から差がつくExcel術まとめ- IF、VLOOKUP、COUNTIFの基本と活用法-

ブログタイトル画像 エクセル

学校現場では、名簿作成や成績管理、出席確認など、細かい事務作業がたくさんありますよね。そんなとき頼りになるのがExcel(エクセル)です。今回は、新米教員やExcel初心者の方でもすぐに使える基本関数「IF」「VLOOKUP」「COUNTIF」の使い方と活用法を、具体的な学校業務のシーンにあわせてご紹介します!

Excelの基本関数:IF、VLOOKUP、COUNTIFの役割

  • IF関数:条件を満たすかどうかで表示内容を変えたいときに使います。
  • VLOOKUP関数:別の表から欲しい情報を探し出してくれます。
  • COUNTIF関数:条件に合ったセルの数を数えてくれます。

この3つを覚えておくと、日常業務がぐっとラクになりますよ。

IF関数の使い方(基本):

IF関数は、たとえば、テストの点数が70点以上なら「合格」、それ以外は「不合格」など、条件を満たす稼働がで表示内容を変えたい時に役立ちます。

IF関数の構文は以下のようになります:

=IF(条件, 真の場合の値, 偽の場合の値)

例えば、B2セルの点数に対して、
点数が70点以上なら”合格”、そうでなければ”不合格”と表示するには:

=IF(B2>=70, "合格", "不合格")

この式をC2セルに入力します。
そうすると、B2セルは90点なので合格と表示されます。

あとはC2セルの右下にポインタを合わせて黒の「+」マークになったら下にドラッグして、全員分の合否を出します。

IF関数で合否判定を出す方法の説明

IF関数に複数の条件を入れる(応用):

例えば合否を出す条件が1つのテストの結果ではなく、複数科目の結果であったり、提出物の提出状況も含めたりする場面はよくありますよね。そのような複数条件を入れるときは、ANDやORを組み合わせてみましょう!

  • AND:すべての条件を満たすとき
  • OR:いずれかの条件を満たすとき

例:国語60点以上かつ数学60点以上なら”合格”:

=IF(AND(B2>=60, C2>=60), "合格", "不合格")
IF関数とAND関数を使った複数条件の合否判定方法の説明

例:テスト60点以上または提出物の提出率90%以上なら”合格”:

=IF(OR(B2>=60, C2>=90%), "合格", "不合格")
IF関数とOR関数を使った複数条件の合否判定方法の説明

このように、IF関数を利用すると、成績の管理がぐっと楽になります。

もっとIF関数を使いこなしたい方はこちらもチェック!

VLOOKUP関数の使い方(基本):

同一シートや別のシートにある表から、番号などを利用して、情報の一部を自動で表示させたいときに使うのがVLOOKUP関数。

例えば、生徒の名簿に出席番号、氏名、部活動、委員会、出身学校など、生徒の情報をまとめたい場合、一人ひとりの欄に部活動名や委員会名など手入力していくのは手間ですし、ミスも増えます。

そこで楽にミスなく入力ができて7便利なのがVLOOKUP関数です。

まず下準備です。生徒の名簿を用意します。1列目に出席番号、2列目に氏名、3列目に委員会番号、4列目に委員会名とします。

それとは別に、委員会番号と委員会名をまとめた表を用意します。

VLOOKUP関数でできる内容の説明

VLOOKUP関数の構文は下記です。

=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, 検索の型)

検索値:今回は委員会の「番号」になります。
範囲:委員会一覧の表になります。
列番号:表示したい内容が含まれる列が左から何列目にあるかを入力します。
検索の型:FALSEと入力します。(TRUEでも良いですが、大概はFALSEの方が使いやすいです)

今回はこの関数を生徒名簿の委員会名の所に入力していきます。

まずD2セル(1番の阿部君)の委員会の欄を選択し、下記のように入力します。

=VLOOKUP(C2,G2:H11,2,FALSE)

C2が空欄なので、「#N/A」というエラーが出ますが、一旦気にせず、そのまま次にいきます。

VLOOKUP関数の入力方法の説明

C2セルに委員会一覧にある番号を入れてみます。
すると、番号を入れるだけでD2セルに委員会名が入ります!
間違えて入力してしまった時も、番号を変えるだけですぐに反映できるので便利ですよね。

VLOOKUP関数を使って委員会名を入力する方法の説明

次に、加藤さん以降にも同じくVLOOK関数を入れていきたいと思いますが、ここで注意が必要です。

阿部君の委員会名の欄をそのままドラッグして関数を入れ、委員会番号を入力していくと途中でエラーになる人が出てきます。

VLOOKUP関数の相対参照によるエラーの説明

1人ひとりの委員会名の欄に入っている関数を確認すると、「範囲」が違っています。
1番の阿部君はG2からH11の範囲だったのに、7番の松本君はG8からH17の範囲になっています。

相対参照と絶対参照の説明

これは、VLOOKUP関数の「範囲」が相対参照になってしまっているからです。参照する範囲の指定方法には相対参照と絶対参照があります。

相対参照:セルをコピーすると、参照する範囲もセルの位置に合わせてズレる
絶対参照:セルをコピーしても、参照する範囲を変えない。

範囲を絶対参照にするには、阿部君の入力欄(D2 ) に
=VLOOKUP(C2,G2:H11,2,FALSE)
と入力する際、G2:H11と入力した後にF4キーを押します。

そうするとG2:H11が$G$2:$H$11に変わり、絶対参照になります。

改めて

=VLOOKUP(C2,$G$2:$H$11,2,FALSE)

と入力した上でドラッグすると、このようにエラーにならずに全員の委員会名を出すことができました。

VLOOKUP関数で絶対参照を活用した方法の説明

ちなみに、検索値のC2は相対参照なので、阿部君はC2、加藤さんはC3、というように一人ひとり違っています。

相対参照と絶対参照も、合わせてマスターしておけば思わぬミスを防ぐことができ、快適に業務を進めることができます。

VLOOKUP関数のエラーの解消方法:

先ほど、委員会名を自動で入力するためにVLOOKUP関数を使いましたが、検索値に入力がないと#N/Aというエラーが出ていました。

これから入力しようと思っているまっさらな名簿にエラーマークがあると困る場面はたくさんありますよね。

そのような時はIF関数を組み合わせると、簡単にエラーマークを消すことができます。

先ほどの阿部君の欄(D2)に入力した関数

=VLOOKUP(C2,$G$2:$H$11,2,FALSE)

の前に、IF関数で、「もしC2が空欄なら空欄にする」という条件を足します。

=IF(D2="","",VLOOKUP(C2,$G$2:$H$11,2,FALSE))

たったこれだけでエラーを解消してきれいなシートにすることができます。

IF関数を組み合わせてVLOOKUP関数のエラーを消す方法

COUNTIF関数の活用:条件に応じたカウント方法

行事などの「参加」「不参加」などを数えたいときに便利なのがCOUNTIF関数。

COUNTIF関数の構文は下記の通りです。

=COUNTIF(範囲,検索条件)

範囲:数を数えたい範囲
検索条件:特定の文字、空欄など、数えたいもの

今回は遠足の参加人数を数える関数をF3に、譜参加人数を数える関数をF4に入力していきます。

まず参加人数を入力するのでF3セルを選択し、下記のように入力します。

=COUNTIF(C2:C8,"参加")

「参加」は文字なので、必ず” ”でくくります。

これだけで参加人数をカウントできました。

COUNTIF関数の基本的な使い方の説明

次に不参加人数です。
F4セルを選択肢、下記のように入力します。

=COUNTIF(C2:C8,"不参加")

これで不参加の人数も簡単にカウントできます。

少人数なら自分で数えてもいいですが、クラス全体、学年全体、学校全体など、人数が多いほど集約が大変なので、COUNTIF関数をうまく活用していけると便利ですよね。

また、一度作ったCOUNTIF関数入りの名簿を別の用途でも使いたい場合は、もっと便利な方法があります。

カウントした人数を入力する欄(F3)の左のセル(E3) にカウントしたい文字を入れておきます。
その上で、下記のようにCOUNTIF関数を入力します。

=COUNTIF($C$2:$C$8,E3)

今回はC2からC8の中で、E3セルの内容と同じ文字「参加」が入力されているセルをカウントするようになりました。

COUNTIF関数のより便利な使い方の説明

ここで1つポイントになるのは、範囲を絶対参照にしておくこと。
こうすることで、そのまま下にドラッグするだけで「不参加」の人数もカウントできます。

学校業務におけるExcel関数の具体例

生徒名簿からのデータ抽出 – VLOOKUPの活用

名簿管理では、出席番号を入力すると自動的に生徒名やクラスを表示できるように設定できます。

成績管理でのIF関数の実践的な活用例

成績一覧で、平均点以上なら「◎」、平均以下なら「△」など、IF関数で視覚的に評価できます。

出席確認に役立つCOUNTIF関数の使用法

月ごとの出席率を簡単に把握するために、「出席」の数や出席率の自動計算にもCOUNTIFは活躍します。

成績評価に使えるIF関数の複数条件設定

例えば、

=IF(B2>=80,"優",IF(B2>=70,"良","可"))

といったように、段階的な評価もできます。

条件付き書式を用いた可視化の方法

5段階評価や観点別評価などを、色分けでひと目でわかるように設定しておくと便利です。

役立つExcel関数一覧と覚えておくべきポイント

必ず覚えておきたいExcel関数一覧

  • IF(条件分岐)
  • VLOOKUP(検索)
  • COUNTIF(カウント)
  • SUM(合計)
  • AVERAGE(平均)

など、日常業務で使える関数を優先的に覚えましょう。

VLOOKUPの完全一致検索の方法

VLOOKUP関数では、最後の引数を「FALSE」にすることで完全一致検索になります。間違いやすいので要注意です!

IF関数の複数条件設定ガイド

ANDやORを使えば、

=IF(AND(B2>=70,C2="提出済"),"合格","不合格")

のように、複雑な条件設定もできます。


教員になって日が浅いと、事務作業に追われてしまいがちですが、Excelの関数をちょっとずつ覚えることで、作業効率もアップして時間にも心にも余裕が生まれます。この記事をきっかけに、ぜひ日々の業務でExcelを味方につけてくださいね!

テンプレートのダウンロードはこちら

コメント

タイトルとURLをコピーしました